メラビアンの法則
『第一印象』という言葉を皆さんは聞いたことがあると思います。
端的に言うと「初対面のときに相手に抱くイメージ」のことなのですが、
仕事でも、恋愛でも、人間関係を形成する上で、第一印象はとても大切な要素と言われています。
心理学では『初頭効果』と呼ばれ、第一印象がその後のその人の好感度や評価を大きく左右することが分かっています。
もし第一印象が悪いと、挽回するチャンスが巡ってくる可能性は低くなります。
もしそれから繰り返しあったとしても、最初の印象をなかなか払拭できず、悪い印象を持たれ続けてしまうということがあります。
逆に最初の印象がとても良いと、何をしても好意的に受け止めてもらいやすく、良い関係性を築いていきやすくなることもあります。
ではこの第一印象とは何なのでしょう。
また第一印象を良くする方法はあるのでしょうか。
人間関係を作る上で重要な第一印象の話をしてみたいと思います。
第一印象の重要性
第一印象は心理学の分野で研究されてきた歴史があります。
その中で「初頭効果」というものが発見されました。
これは簡単に言えば最初に示された特性が印象に残りやすく、後の評価に大きな影響を与えるというものです。
これは、ポーランド出身の心理学者ソロモン・アッシュが、1946年に行った印象形成の実験によって証明しました。
また、1971年に米国の心理学者アルバート・メラビアンが行った研究では、出会ったときの『最初の数秒』でその人の第一印象が決まるということが分かりました。
この第一印象は『一度』形成されてしまうと、その後はなかなか払拭することが難しいのです。
第一印象で悪印象を与えてしまうと、その人との関係性を作ることは難しくなってしまいます。それでは、どうすれば第一印象を良くできるのでしょうか。
① 見た目や態度などの視覚的な部分を改善する
メラビアンの研究によると、第一印象の半分以上が『視覚的情報』で決まっているということになります。
結局は、『見た目』や『態度』などは第一印象を良くするために非常に重要な要素になります。
とはいえ、何か難しいことをする必要はありません。
TPOにあった清潔感のある身だしなみをする髪形、服装、爪、化粧、姿勢を正しくする、笑顔を意識して好意的な態度を取る、といった当たり前のことをすれば大丈夫です。
② 話し方等の聴覚的情報を改善する
メラビアンの法則によると、聴覚的な情報が第一印象に与える影響力は4割近くあるということになります。
この場合の聴覚的情報とは、話の内容ではなくて、声のトーン等の話し方のことをさします。
これも難しい話ではなく、挨拶をする、相手の目を見て話す、笑顔で話す、ジェスチャーを交える、早口にならない、伝わりやすく聞き取りやすいトーンで話すといったことです。やはり難しい話ではなくて、当たり前のことをすれば問題ないです。
③ 話の内容に注意する
メラビアンの法則によると、初対面で何を話したかというのは1割弱しか、第一印象には影響はないとしています。
確かに出会って数秒で印象が決まるのであれば、話の内容というのはあまり関係ないように思えます。
しかし、ここで重要なポイントがあります。
見た目や話し方で好意的な印象を与えても、話す内容が場にそぐわなければ印象がガラリと変わってしまうことが十分にあるのです。
話しているときは内容がちゃんと伝わっているかということや、周囲をないがしろにした自分1人の話ししかしていないか等に注意すると良いでしょう。
第一印象はとても重要です。どんなすばらしい人でも、第一印象でコケると、その後、挽回できずにその人の良いところが伝わらず、悪い印象で終わってしまうということがあり得るわけです。
こんなことは非常にもったいないことだと思います。
そこで『メラビアンの法則』を使って第一印象を意識することで、さまざまな人とより良い関係を作っていきましょう。
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